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素材について - アトリエ杢 | 屋久杉・流木でつくるインテリア・アート

屋久杉/流木を題材にした日々の創作活動

素材について

「atelier 杢」は、木のプロフェッショナルとして木という素材にこだわり続けています。
お客様にご満足いただける作品づくりができるのは、
木を知り、ご要望にあわせた多様なご提案ができるからこそ。
私達はこれからもずっと木にこだわり続けます。
ここでは、主力としてお取り扱いしています「屋久杉」・「流木」の特徴・魅力についてご説明いたします。
また、その他の無垢材を使用しての作品も制作しております。

atelier 杢で取り扱う屋久杉について

屋久杉の魅力

「屋久杉」の魅力、それは琥珀のような輝き、繊細で緻密な木目、香りの素晴らしさ。
屋久杉は時が経つほどに輝きを増す、まさに銘木の中の銘木と言っても過言ではありません。
しかし、これほど魅力的な素材であるにもかかわらず、現在の屋久杉の位置は民芸品的な扱いや古典的な作風でしか活かされていないのが現状です。
「atelier 杢」では「一人でも多くの方に屋久杉の魅力を知っていただき使っていただきたい。」
その想いで、素材の持つ個性を活かし、お客様の声に耳を傾けながら普遍性のある作品作りに取り組んでいます。

屋久杉の生息地「屋久島」

九州の大隅半島の南端・佐多岬から南へ約60kmの東シナ海に浮かぶ501.6km²の小島。それが1993年、白神山地とともに日本ではじめて世界自然遺産に登録された屋久島です。鹿児島から空路で約30分、航路で4時間余りの南海の島の中央には、九州最高峰・海抜1935mの宮之浦岳をはじめ、1000mを超える山々がそびえています。この急峻な地形から、屋久島には亜熱帯から亜寒帯まで、多様な環境が混在し、それに適応した固有の植物が数多くみられます。そして、その貴重な植物の代表格ともいえるのが「屋久杉」です。屋久杉が育つ森林は、日本に残された最大のスギ群落でもあり、その厳かで神秘に満ちた空間は、訪れた人々をやさしく包みます。これは日本の自然景観の重要な要素でもあり、世界自然遺産として高く評価されています。

屋久杉の特徴

「屋久杉」といわれるのは屋久島の標高500m以上から1300mあたりに自生する樹齢1000年以上のスギを指します。
島では1000年未満の自生のスギは「小杉」、明治以降に植林されたスギは「地杉」と、使い分けて呼ばれています。
一般にスギの寿命は500年程度ですが「屋久杉」の寿命は長く、樹齢2000~3000年を超える巨木もみられ、島で最高齢の「縄文杉」は樹齢7200年、世界最古の植物ともいわれます。
長寿の秘訣は年間4000mmから10000mmもの多雨に恵まれている特殊な自然環境と「屋久杉」に含まれる樹脂の特性にあります。
島の土台は栄養の少ない花崗岩で、太陽光線も雲霧帯に覆われているために不足しがちという厳しい環境下で育つため、他の地域に比べ生長の速度が著しく遅くなります。従って年輪(木目)の幅は緻密に材質は硬化し、そのせいで樹脂が普通のスギの6倍たまるといわれます。
この樹脂には防腐・抗菌・防虫効果の特性があり、おかげで「屋久杉」は何千年も朽ちることなく、悠然と生き続けられるのです。

屋久杉は貴重な資源

伐採が禁止されて以来、「屋久杉」の希少価値は高まる一方です。現在、私たちが求めることができるのは、江戸時代に平木を伐採した跡の切り株や、台風などで倒れた土埋木だけです。
数千年の風雪に耐え、歴史を刻み続けた土埋木の大きな材はテ-ブルや椅子に、小さな材は工芸品や数珠、御香にもなって甦ります。
豊富な樹脂分を生命源とする「屋久杉」の加工品は年月が経つにつれ、樹脂分が表面に出てきて、模様や色が様々に変化します。
木目や木肌の美しさ、光沢、香り、優雅さは、日本を代表する銘木として世界にも伝えられています。また、御神木であった「屋久杉」は、現在も長寿、延命、家内安全の象徴として人々に愛されています。
今後も「屋久杉」の素材を生かした家具や工芸品の値打は増し、より珍重されていくことでしょう。

atelier 杢で取り扱う流木について

流木の魅力

「atelier 杢」では主に海の流木を使用しています。海の流木は木の種類、大きさ、形状も多様で一つとして同じ物がありません。
自然が生みだした造形美、心が豊かになる手ざわり。流木は私たちに様々な表情と物語を見せてくれます。
流木の多くがその複雑な形であることから、長い漂流の間に小さな砂や石が入り込み、素材として使用するまでの下加工に非常に長い時間を要します。
それだけに加工も難しくとても手間がかかるのですが、作り手の想像力とやりがいを大きく膨らませてくれる魅力ある素材です。

流木の持つ独特の佇まい。個性ある造形にもかかわらず存在を主張せず自然体そのものです。
花器として使用しても決して主役の花に干渉することはありません。
この特性を生かし金属や陶器、ガラスなど他の素材との組合せた場合も相性が良く、流木のちがった一面を見せてくれます。
「atelier 杢」では、ひとつの流木を用いた作品から様々な流木を組み合わせた作品、さらには異なる他の素材と組み合わせた作品など、流木の持つ可能性をさらに広げる作品作りに積極的に取り組んでいます。

流木はあらゆる作風にも応えるポテンシャルを持ち合わせています。
他の素材との相性が良いだけでなく、床の間に飾るオブジェや花器、光を楽しむランプシェード、可愛らしいフォトスタンドまで。
重厚感ある作風から優しい風合いまで応えるその懐の深さは流木だからこそ。
嗜好やターゲットを絞ることなく幅広い作風やシチュエーションに応えることができるのも流木の魅力です。
「atelier 杢」でお作りする作品は、流木の形状・性質を見極めた上でお客様のご要望に合わせてお作りいたしております。